あっぱれなハッタリ

 振り返ってみると、”ちょっと騙されたかなぁ”って思うことが多々あります。

 スーパーで買い物をしていて、とある果汁グミが美味しそうに見えて買ってしまう。実際、ほぼ石原さとみちゃんに魅せられていただけかもしれませんけど、果汁グミを買ってしまう。まぁ美味しいから良いですけど。

 薬局で買い物をしていて、とあるシャンプーが良さそうに見えて買ってしまう。実際、ほぼ新垣結衣ちゃんに魅せられていただけかもしれませんけど、シャンプーを買ってしまう。まぁ髪に合うから良いですけど。

 酒屋で買い物をしていて、とあるウイスキーが美味しそうに見えて買ってしまう。実際、吉高由里子ちゃんに魅せられていただけかもしれませんけど、ウイスキーを買ってしまう。まぁハイボールにするなら安いウイスキーで全然構わないんですけど。

 というわけで、以上は、ちょっと騙されたかなぁと思うことであっても微笑ましい内容です。これからお話しするのは、僕が体験した白々しい、あっぱれなハッタリです。僕の記憶が確かならば、23歳の初夏です。


 当時、僕は会社の先輩と2人で飲んでおり、2件目のスナックに行くところでした。そこはオープンしたばかりのお店で僕らが行くのは初めてでした。店内に入ると、大きなボックス席が6つほどあり、ボーイさんが僕らをテーブルに案内しました。
席に着くと、早速女性がやって来ました。


女性:『こんばんは~。お邪魔します~。ユウコです!宜しくお願いします~!』 

 ・・・のっけから驚きました。その女性の髪はセミロング、丸顔で、ぽっちゃりした頬。白い厚化粧で口紅は真っ赤。衣装の色彩は黒でマダムっぽい夏の軽装。どう見ても約40歳くらいの熟女に見えたのです。
僕らとしては『いや、こっちは20代前半の2人なんですけど、いきなり一回り以上違う熟女を投入してくるか?』・・・という心境でした。
僕は、女性に年齢を聞くのが失礼であるとは分かっていましたが、どうしても気になってしまって、恐る恐る聞いてみました。

僕:『お姉さんは・・・おいくつなんですか?』
ユウコさん:『28歳だよ!』
僕:『(・・・・・・えぇぇぇ( ゚Д゚;)!?嘘やん!?)・・・あぁ、そうですか^^;!』

・・・いや、絶対一回りサバ読んでいるよ!!干支一周分(12年)の年齢をサバ読んでいるよ!大概にせぇよ!本人は長澤まさみちゃんを意識しているのかわからへんけど、実際、真っ白いただのオバハンにしか見えヘンから!!
・・・と、心の中でツッコミを入れた後、僕はなぜか彼女に対して気を遣って話をしました。終始、音楽の話題で話をしていました。実際のところ、僕はGLAY、L’Arc~en~Cielの世代なのですが、彼女に気を遣って、ちょっと背伸びをして(=昔にさかのぼって)X-JAPAN、B’z、BOOWYなどを話題に話をしていました。
そのうち、カラオケをする流れになりました。彼女はこう言います。

ユウコさん:『タク、GLAYのHOWEVER唄って~!』
僕:『(・・・・・・えぇぇぇ( ゚Д゚;)!?めっちゃムズイやんけ!!簡単に言うなよ!)・・・えぇと、あの、・・・頑張ります^^;』


・・・っていうか、本当にGLAY知ってんのかよ!
・・・と僕は思いましたけど、よう考えてみたら、HOWEVERは僕が13歳の頃にリリースされた曲なので、ユウコさんはその当時25歳だったとすれば、分かっていても不思議は無いと思いました。(GLAYの話しても良かったやん)
それで、微妙なHOWEVERを唄い終えて、その日は帰りました。

すると、翌日、目覚めると携帯にメールが入ってました。そのメールのタイトルが・・・・・・
『HOWEVERなタクへ』 
・・・・・・いや、それ何やねん!?( ゚Д゚;) 曲のタイトルを俺の名前の形容詞にすなよ!!・・・と、朝一番でツッコミ。(曲のタイトルを僕の名前の形容詞にされたのは、きっとこれが最初で最後になると思われます。)

本文には、『楽しかった!また来てね!』みたいな内容が書かれていました。僕は『次回も楽しみにしているよ!』と返信しました。
しかし、僕はやがてその街を離れ、その店に行くことは二度とありませんでした。

・・・というわけで、突き抜けた女性にお会いしたという話でした。
”嘘も方便”と言いますけど、嘘にも程がありますよね。

ハッタリで格好付けて、却って周りを困らせることのないようご注意ください。

Kikujiro

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