音速は温度により変化しますが、常温(約15℃)では 約340m/s です。
つまり、音は1秒間に約340メートル進みます。
そして、音速は波長と周波数を掛けたものに等しいという法則があります。
波長は音波の長さ(m)、周波数は音波が1秒間に振動する回数(Hz)
つまり、音速を一定(340m/s)とすると、以下のことが言えます。
・波長が長いほど、周波数は短い。
・波長が短いほど、周波数は高い。
周波数=音の高さです。
世界には様々な楽器があり、音の高低の領域は楽器によって異なります。
【例】
・ギター :約82.4Hz~1,175Hz(※ 6弦、フレット数=22)
・ベース :約41.2Hz~ 349Hz (※ 4弦、フレット数=22)
・ピアノ :約27.5Hz~4,200Hz(※ 88鍵盤)
しかし、それぞれの楽器で同じ高さの音を出しても音色は全て違います。
理由は、音の波形が違うからです。
下図をご覧ください。これは楽器の音の波形を表しています。
左側がピアノ、右側がアコースティックギターです。
縦軸が音の大きさ、横軸が音の高さ(周波数)です。
どちらも、下から3番目の 『ラ』 を鳴らしたときの波形です。
『ラ』 の周波数の音がもっとも大きい点はピアノもギターも同じです。
しかし、実際には、どちらも 『ラ』 の音である220Hz以外の周波数も出しています。それが波形の違いとして表れ、「音色」として聞こえるです。
また、聞こえる音の高さは、もっとも大きく鳴っている周波数の音であることが分かります。
楽器の音だけではありません。街の音も、人の声も同様です。
同じ音の高さであっても、音色は違うものです。
ここに有名な春の楽曲、『春~spring~』(作詞/作曲:たくや 歌:Hysteric Blue ) があります。
御本人の Hysteric Blue による曲、そして藍井エイルさんによるカバー曲の2つがあります。どちらもボーカルのキーの高さ(音の高さ)は同じですが、声の音色が違うため、聞こえ方は違います。そして、その好みも聴く人によってそれぞれです。
▼Hysteric Blue▼
▼藍井エイル▼
そんなわけで、人の声は一人一人違います。
顔も違うし、声も違います。
オスカーワイルドは次のように述べています。
”Be yourself, everyone else is already taken.”
(あなたらしくあれ、あなたは他人にはなれない。)
そもそも、あなたは他の誰とも被っていないわけです。
それは、容姿や声だけではなく、中身の見えない部分も同様です。
例えば、何かを学ぶとき、最初は優れた人の模倣から入るかもしれません。
それでも、楽譜通りに歌っても、曲を弾いても、センスや魅力はどうしても勝手に滲み出てきます。
それこそが、あなたの感性であり、あなたらしさ、個性なのです。つまり、
あなたらしさは勝手に出てくるものです。
また、今以上の高みや違う道を望むなら、新たな挑戦は避けて通れません。
挑戦には失敗がつきもの。失敗からは多くのことを学べます。
それらを通して、『あなた』の独自性や能力はさらに高まるでしょう。
ほな、おおきに。
Kikjiro
【参考URL】
・https://tomari.org/main/java/oto.html
・https://eigo-meigen.com/be-yourself-oscar-wilde/