September In The Rain

 今回はジャズスタンダードの12曲目をご紹介します。

 この曲は映画「Melody for Two」(1937年)に使われ、主演のジェームス・メルトンの歌やガイ・ロバード楽団などが大ヒットしました。作曲はハリー・ウォーレン、作詞はアル・デュビン

 季節は春を迎えているのに、自分自身の気持ちは恋の絶頂期(?)であった九月の雨の中で立ち止まっている。そんな切ない歌詞であるにも関わらず、曲調がメジャー(明るい響き)なので、憂鬱な雰囲気を微塵も感じさせない、けったいな曲。主人公が感傷に浸る自分を好きになっているせいかもしれませんね。知りませんけど。

 曲中、that Sepetember in the rain というフレーズが3度も韻を踏みます。誰かて3回も同じことを言われたら多少は気になります。
 ちなみに、2回目と3回目の that September in the rain の that の前には、1回目に登場した “Remenber” が省略されているものと思われます。というのは、そのフレーズと共に過去を思い出しているので。

 また、動詞が文頭に来ると命令形になります。それを踏まえると、「主人公は自分自身に命令してるんかい!」というツッコミが成り立つわけですが、ここでは主人公が過去を思い出して「Remenber」という言葉を発しているに過ぎません。それについては彼もしくは彼女の勝手ということで、そっとしておいてください。

 まずは、そんな自由な歌詞をご覧ください。

 

September In The Rain

Lyrics:Al Dubin

Music:Harry Warren

 

The leaves of brown came tumbling down.
(褐色の葉が落ちて来た。)

Remember that September in the rain.
(あの九月の雨を思い出す。)

The sun went out just like a dying ember.
(消えていく残り火のように太陽が沈んだ。)

That September in the rain.
(あの九月の雨を思い出す。)

To every word of love, I heard you whisper.
(あらゆる愛の言葉に応じて、あなたがささやくのを聞いた。)

The raindrops seemed to play a sweet refrain.
(雨だれは心地良いリフレインを演奏しているかのように思えた。)

Though spring is here, to me, it’s still September.
(もう春だけど、私にとってはまだ九月。)

That September in the rain.
(あの九月の雨を思い出す。)

【Words】

 come tumbling down 落ちてくる。 went out 消えた。 dying 消えようとする。
ember 残り火。play 演奏する。raindrop 雨だれ。sweet refrain 心地良いリフレイン

 

 続いては楽曲をご紹介します。
 エディ・ヒギンズ・トリオの快調なスウィングです。

▼Eddie Higgins Trio▼

  

ほな、おおきに。

Kikujiro

 

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